猛暑が続いております、熱中症に注意しましょう。
アベノミクスによる大量の資金が市場に投入され始めた頃より、個人がマンションなどの不動産投資に動いている。
社会保険に関する将来不安、所得の減少、相続増税などがその要因だ
しかし、今後10年、20年先を考えた場合甘い見通しは通用しない。
人口の減少にともない空室率は上昇を続けている。長い目では、市場全体で逆風が吹き続ける事を踏まえる事が必要である。
大家家業は決して楽ではない。入居者との対応、建物の修理など多くのリスクが存在する。通帳の残高だけに興味がある人は絶対に嫌になる。
勝ち組に入るには、資産運用にとどまらない事業感覚と汗をかく覚悟を持つことが必要である。
今月号では、今急激に増加している「シェアハウス」「カスタマイズ賃貸」について記載します。
【シェアハウス】
最近よくシェアハウスと言う言葉を聞きますが、どの様な住居なのでしょうか?
シェアハウスとは、一つの住居を複数人で共有することをシェアハウスと呼んでいる。シェアハウスとかゲストハウスと呼ばれているが、定義が有るわけではない。
一つの住居の各部屋は、トイレ、流しが無い(有る物件もある)が、風呂、トイレ、居間、キッチンなどを共同で使用する。
特徴として、入居審査・手続きが簡単にすみ、安価で住める。
現在の日本人は、人と人のかかわりが希薄となり、人とのコミニュケーションの取れる生活スタイルを望む人たちが多くなった。
その様な背景があり流行していると思われる。
しかし、実はシェアハウスが急増しているのは関東圏(特に東京)である。
なぜその他の地域では増えないのか? それは家賃と相関関係がある。
関東圏のワンルームマンションの家賃は@7万円/月額程度であるが、関西圏は@4万円/月額程度で多くの部屋が存在する。
東京のシェアハウスの入居家賃は@4万円程度であり、比較して安価で有る。
しかし、関西圏での@4万円台の家賃は一般的であり、安価とは言えない。
観光客が多い京都では、ゲストハウスと呼ばれる外国人観光客が短期で宿泊する施設として観光地周辺での運用が多く、一般的なシェアハウスは増えてこないと思われる。
【カスタマイズ賃貸】
皆さんは、「カスタマイズ賃貸」と言う言葉を聞かれた事が有りますか?
簡単に言うと、入居者の希望に応じた改装を行い、入居して頂くオーダーメイド賃貸住宅の事です。
コーポラス住宅と言って、入居希望者の共同出資によって土地を購入し、それぞれの希望する区分所有住宅を建築する形態がありますが、それを賃貸に応用したものである。
その形態は様々であり、希望する壁紙を張る程度のものから、間取りや設備を変更するものまである。
間取りの変更が可能な建物を新築するものから、古い住宅を利用して入居者の希望する改装をおこなうものもあります。
住み手が住みたい部屋の提供こそが、満足度100%となり、長く住んでもらえる住宅となる。
現在カスタマイズ賃貸の需要は拡大しており、リクルートスーモの調査によると7割の人が「やってみたい」と回答している。
「積水」の調査によると、賃貸住宅に住みたくない理由の53%が「手を加えたり、自由な変更が出来ない」と答えている。
レオパレス21は、壁一面の壁紙を70種類以上から選べるサービスを開始し好調だ。
こうしたサービスが広がる背景には家主様の空室対策がある。マンションやアパートが増加する一方、少子化に伴い若年層は減少、競合物件の増加や老朽化、家賃の下落などに悩む家主様が多い事が要因である。
今後、空室対策の一環として取り組むことも考える必要があるのかも知れません。
【空室対策】
空室に悩まされている家主様が増える事により、色々な空室対策の提案があると思われますが、何れも決定的な対策とはなりません。
何故かと言えば、成熟化した社会ではニーズが多様化している為に、一つの商品に需要が集中するのではなく、分散して行くからです。
ターゲットを絞り、どの様な層に売ってゆくのかを明確にした対策が必要である。
「だれでもいいので住んでほしい」と言った漠然とした希望ではなく「どういった入居者にすんでもらいたいのか」を明確にすることである。
年代、性別、職業、はもちろん入居者の質までも決めておくことである。
漠然とした「だれでもいい」と言う部屋は、家賃志向の入居者が中心となり、家主様にとって望ましい存在ではありません。
ターゲットに合わせた部屋づくりを行い、それに合わせた対策が必要です。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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