いよいよ桜の季節です、温かくなると気持ちも明るくなりそうです。
安部内閣が誕生し、アベノミクスの三本の矢(①大胆な金融政策②機動的的な財政政策③民間投資を喚起する成長戦略)が打ち出されました。
先に打ち出された大胆な金融緩和政策により、本年に入り株式市場・不動産等の市場の様相が一変しております。不動産市場においては、地価の底打ち感があり投機的な資金が収益物件に向かい市場は活気づいております。
又消費税の増税と相まって住宅を購入しようとする消費者も増加しており不動産の動きも活発になっているのが現状です。
しかし、今まさにTPP参加可否の議論がなされておりますが、二の矢、三の矢が上手く機能するのか? 特に大胆な規制緩和が今の政権に出来るのか? 等々課題は多そうです。
現在の円安で輸出産業の収益は大幅に改善されそうですが、果たして内需関連企業の収益が改善され、それが社員の給与増に繋がるのかが今後の課題のようです。
【本年の入居者ニーズ】
平成25年3月号では、入居者からみた賃貸事情について考えて行きたいと思います。
3月は賃貸業の繁忙期であります。多くの方が部屋探しをされておりますが家主様のマンションの成約率は如何でしょうか?
入居者のニーズは多様化し、日々変化しております。入居者ニーズを適格にとらえ対策を講じる必要があるようです。
当月号では本年度の入居者ニーズについて記載させて頂きます。
【本年度の賃貸状況】
昨年はシーズン1月スタートから動きが有りましたが、今年、京都の全体的な賃貸の動きは逆に1月・2月の動きが悪かった様です。
特殊要因として同志社大学が京田辺から今出川に移転するのに伴い同大学生3,800人の大移動が始まっており、市内の北方面の動きは活発な動きの推移をしているようです。
市内南方面は全体の動きに連動した動きに終始しております。2月20日前後から現在まで活発な動きとなっております。
丹波橋近辺の学生は、龍大、教育大、文京大、同志社大が主流でしたが、同志社大生が京田辺に丹波橋から通学されておられた学生さんが、今出川に移っている様です。
龍大等の大学も学校近くを求める学生が多くなり丹波橋方面は減少傾向にあるのが実情です。
特に大学生協が仲介シエアを拡大しており、大学近辺の紹介を積極的に行っているのが要因の一つで有ると思われます。
一方、学生以外の一般の入居者は昨年並みの感があり、今後の景気次第では給与所得者の動きが出てくるものと思っております。
【入居者ニーズ】
最近の傾向として、LDKが広めの1LDKが人気です。特に近年建築されております7割以上がこのタイプです。
丹波橋、伏見桃山周辺でのこのタイプは全て満室状態が続いており、このシーズンにこのタイプを探すのは至難の業です。
全国調査のアンケートでも、間取りの広さは学生で「3位」、社会人で「2位」となるほど広い部屋を求められております。
また、大学生は学校近くの住まいを優先されお探しされており、一駅離れると極端に少なくなります。龍大生は殆どが深草での部屋探しです。
因みに、全国アンケートでも学生の通学時間を重視すると答えたのは「2位」に位置しております。
やはり一番に多いニーズは家賃です。弊社に来店されるお客様も家賃を大変に重視されます。その家賃とは自分の求めている物件の質と家賃のバランスの事です。特にインタネットで比較されるお客様が増加しており家賃に関してはかなりシビアです。
お客さまの求められる物件よりは、家賃の方が高いのが一般的ですので、物件の質を落とし諦めて探し直すか、家賃の値下げ交渉をされるお客様が多いように思われます。
因みに、全国のアンケート調査でも家賃を重視すると答えられたのは「1位」でした。逆に初期費用(入居時にかかる一時金)を重視すると答えられたのは「12位」であり、一時金は重視しないが家賃は大変に重視されているのが実態です。
家主様に聞いたアンケートでも今後の対策として
1位 ⇒ 家賃を下げて入居者を確保する。
2位 ⇒ リフォーム等して質を高める。
3位 ⇒ 賃貸経営を辞める。
とお答えされており、家賃と質のバランスを如何にとってゆくかが今後の課題であると思っております。
【インターネット対策】
年々、インターネットを見て来店されるお客様が増加しており、本年も物件を特定して内覧を希望される方が多く、事前にインターネットで見られて来店されます。
しかし来店される不動産業者の早いところで成約に至るケースが多く、後順位で来店予定の不動産業者は案内をキャンセルされるケースが多い状況です。
如何に、自店の案内順位を早くしてもらうかは、ネット反響をメールで返す時のテクニック次第かも知れません。
今後もネット広告はパソコンから携帯、携帯からスマホへと変化しており、如何にアクセスの強いホームページにするのか、大手の何処のポータルサイトに掲載するのか、スマホへの対応をしているのか等インターネット対策が媒介を制すると思われます。
弊社でのネット反響は、①ホームメイト、②スーモ、③ヤフー不動産、④アットホームの順です。ホームメイトは弊社のFCサイトであり当然ですが、やはりスーモの勢いは凄いと思います。特に今シーズンのテレビCMは「スーモ人形」の「ゆるキャラぬいぐるみ」を使い多くのスポットを打っておられます。
ホームズは課金制(反響のあった物件の家賃の5%)になり掲載件数制限が無限量となり、各社が挙って大量に情報を掲載した為に反響率が急減しました。弊社では費用対効果を重視しており1件当たりの反響に対するコストを比較しておりまして本年はホームズとの契約を解消しました。
アットホームもテレビCMイメージキャラクター「相武紗季さん」でCMを打たれており反響もまずまずです。
ヤフー不動産はヤフーのトップぺージから入れるために住居系、事業用ともに反響の強いサイトです。
又ホームページは星のごとくあるホームページの中から自社のホームページを選んで頂くには大変な努力が必要ですし、SEO対策も必要でありその費用も有る程度はかける必要があります。
今後は如何にネット対策をするか、目まぐるしく変化するネットの世界で常に反響の強いものにして行くかが鍵を握っていると言っても過言ではありません。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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