(17年10月号)
いよいよ「食欲の秋」となりました、食べ過ぎてお腹をこわさないよう気を付けましょう?
さて、10月号では今後の賃貸住宅需要と対応について考えて行きましょう。
「国の住宅政策」(9月12日日経新聞より)
国の住宅政策の進め方を検討してきた「社会資本整備審議会」は9月12日住宅基本法の制定などを求める報告書をまとめた。
住み替えが円滑に出来るよう住宅の整備等を掲げ来年の通常国会に提出を目指す。住宅の質の向上を重視、これらの住宅の割合を設定、世代ごとに適当な住宅に住み替えができるようにする事を政策目標にする。
日本では高齢者が広い家に暮らす反面、子育て世帯向けの比較的広い借家は全国で3百万戸不足している試算もある。
「今後の世帯数の動向」
国立社会保障・人口問題研究所の予測によると、日本の人口は2005年の1億2.770万人から、10年後の2015年には1億2.626万人に減少する、ところが、非婚、晩婚化の進展や離婚件数増などで、世帯数は4.904万世帯から5.047万世帯に増加する。また企業がリストラで社宅を減らしており、今後は質の良い中古、賃貸住宅の拡大が必要不可欠となる。
前述の如く、今後は一人か二人の世帯が圧倒的に増える事が予想され、逆に四人以上の世帯は減少することになる。
「今後の賃貸経営」
今後の新築マンションを建築される場合は、今後世帯数が増える1・2名世帯用の1LDK、2LDKのマンションを作るのが時代に合っているのかも知れません。キーワードは「部屋数は少なく、一部屋は広く」です。
リフォームの場合は、木造で30年、その他で40年で建物の寿命と考えた場合、その間に大規模なリフォームをしないで入居率を上げることは困難です。家賃を下げれば入居者の質が低下し家賃が回収出来ない状態が懸念されます。
20年前の1Rマンションは17㎡前後、部屋は6畳、3点式ユニットバスで追い焚きなし、電磁式調理器等で入居者に嫌われる要素が多い物件でした、今は26㎡が標準で今後は30㎡でバス、トイレは別、独立した洗面、脱衣場があたりまえになる時代がきております。
40㎡の2DKなら1LDKに、50~60㎡の3DKなら2LDKに変えてゆく、設備面は「安全」と「趣味」をキーワードに、建物周囲を明るくする、夜も明るいエントランス、オートロック、二重キーやカードキー、防犯シールの貼られたサッシ、警報装置等、趣味ではペットが飼える、テレビで音楽や映像を楽しみたい、BS、CS、光ファイバーへの対応が必要な時代かも知れません。
贅沢になった日本の若者は、気に入る何かがなかったら、価値が安くても見向きもしません、価値だけで決める人は、本当に余裕のない人で入居者としてはあまり望ましくないケースが多いようです。
居住環境の質を高める、入居者を大切にする事を肝に銘じ賃貸経営を行って下さい。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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