(平成20年2月号) 第39号
温暖化現象で暖冬と思いきや11年ぶりの大雪となり交通も大混乱となっておりますが、如何お過ごしでしょうか。寒さも今が底、風邪に気をつけましょう。
今回の耳寄り情報は、現在の「不動産市場の現状と今後」について、私の考えを述べてみたいと思います。これは飽くまで「私見」ですのでご了承下さい。
1) 不動産市場の現状
金融機関の不良債権処理がほぼ終結し、融資姿勢は積極的なものとなり収益率の高い個人向け住宅ローンを主体として融資を膨らませてきたが、全体量の確保の為、低金利を理由に不動産ファンドに対し「ノンリコースローン」を貸しこんだ。結果、ファンドによる収益物件の買収合戦となりました。又金融機関の「住宅ローン取組やすさ」「低金利等」の理由により都市部の高層マンションは即売が続き、マンション業者のマンション用地の獲得合戦も激化した。
そうした結果、2~3年前より都心或いは、地方都市の中心地の地価を押し上げ「ミニバブル」の様相が続いておりました。
しかし、昨年米国のサブプライム問題が発生し、世界中の金融機関、ヘッジファンド等の損失が表面化し損失の限界が見えない状況となっております。
その結果、ファンド資金は原油・穀物・資源等に向かい、その高騰を顕在化させております。その様な状況下、金融監督庁は金融機関に対し融資姿勢の厳格化を指導、現在は収益物件等の融資が出にくい状況となっており、昨年末頃より地価が調整局面に入っております。分譲マンションの売れ行きも、土地の調達価格、建築コストの上昇から販売価格が上がることになり、又建築確認遅延による供給減少から売れ行きが急減し、売れるところ売れないところの2極化が明確になっております。
一方賃貸市場は、事業用賃貸は大手企業の収益好調からテナントの賃貸が活発化し、空室率が減少傾向にありますし、大型物件の需要も好調です。
賃貸住宅市場は、不動産ファンドによる供給過多から、空室率は増加傾向が続いております。
2) 不動産市場の今後
都心部、地方都市駅前地価は今後当面調整局面を余儀なくされ、地価は20%~30%の下落が予想されます。その後収益率が改善され、買われる場面も出てくるかもしれません。今後の買い手は選手交代で、露・アラブ・シンガポール等の政府系ファンド・オイルマネー等の向かう投資の行方が株価、地価に与える影響が大きそうです。
分譲マンションンの今後は、建築コストの高騰が続くことから、業者側が買い手側の所得水準に合う価格が提供出来るか如何かが大きな課題でしょう。
事業用物件は企業の工場が一部中国から国内に回帰しており、工場用地の国内需要は活発化しております。又政治も今後内需主導型の政策を取るものと思われ、事業用物件は益々活発化するものと思います。
一方賃貸住宅市場は、人口の減少は今後も続き、やがて世帯数の減少も始まり益々空室が増加するものと思われます。今後は、分譲マンションの質に近い賃貸物件の供給が増加し、又一戸建て賃貸も分譲住宅並みの質の高い賃貸が登場し、金利の高騰が始まるようにな
(平成20年2月号) 第39号
温暖化現象で暖冬と思いきや11年ぶりの大雪となり交通も大混乱となっておりますが、如何お過ごしでしょうか。寒さも今が底、風邪に気をつけましょう。
今回の耳寄り情報は、現在の「不動産市場の現状と今後」について、私の考えを述べてみたいと思います。これは飽くまで「私見」ですのでご了承下さい。
1) 不動産市場の現状
金融機関の不良債権処理がほぼ終結し、融資姿勢は積極的なものとなり収益率の高い個人向け住宅ローンを主体として融資を膨らませてきたが、全体量の確保の為、低金利を理由に不動産ファンドに対し「ノンリコースローン」を貸しこんだ。結果、ファンドによる収益物件の買収合戦となりました。又金融機関の「住宅ローン取組やすさ」「低金利等」の理由により都市部の高層マンションは即売が続き、マンション業者のマンション用地の獲得合戦も激化した。
そうした結果、2~3年前より都心或いは、地方都市の中心地の地価を押し上げ「ミニバブル」の様相が続いておりました。
しかし、昨年米国のサブプライム問題が発生し、世界中の金融機関、ヘッジファンド等の損失が表面化し損失の限界が見えない状況となっております。
その結果、ファンド資金は原油・穀物・資源等に向かい、その高騰を顕在化させております。その様な状況下、金融監督庁は金融機関に対し融資姿勢の厳格化を指導、現在は収益物件等の融資が出にくい状況となっており、昨年末頃より地価が調整局面に入っております。分譲マンションの売れ行きも、土地の調達価格、建築コストの上昇から販売価格が上がることになり、又建築確認遅延による供給減少から売れ行きが急減し、売れるところ売れないところの2極化が明確になっております。
一方賃貸市場は、事業用賃貸は大手企業の収益好調からテナントの賃貸が活発化し、空室率が減少傾向にありますし、大型物件の需要も好調です。
賃貸住宅市場は、不動産ファンドによる供給過多から、空室率は増加傾向が続いております。
2) 不動産市場の今後
都心部、地方都市駅前地価は今後当面調整局面を余儀なくされ、地価は20%~30%の下落が予想されます。その後収益率が改善され、買われる場面も出てくるかもしれません。今後の買い手は選手交代で、露・アラブ・シンガポール等の政府系ファンド・オイルマネー等の向かう投資の行方が株価、地価に与える影響が大きそうです。
分譲マンションンの今後は、建築コストの高騰が続くことから、業者側が買い手側の所得水準に合う価格が提供出来るか如何かが大きな課題でしょう。
事業用物件は企業の工場が一部中国から国内に回帰しており、工場用地の国内需要は活発化しております。又政治も今後内需主導型の政策を取るものと思われ、事業用物件は益々活発化するものと思います。
一方賃貸住宅市場は、人口の減少は今後も続き、やがて世帯数の減少も始まり益々空室が増加するものと思われます。今後は、分譲マンションの質に近い賃貸物件の供給が増加し、又一戸建て賃貸も分譲住宅並みの質の高い賃貸が登場し、金利の高騰が始まるようになれば、所有から賃貸に移行される高所得層の入居者が賃貸市場に大量に登場してくるものと思われます。
又、労働人口の減少は、優秀な国外の人に頼るようになると思われ、外国人の賃貸市場への流入増加も予測されます。
今回は私の私見を述べさせて頂きました、ご参考になれば幸いです。
又、別添に最近動きのある事項を列挙しております、是非ご覧下さい。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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とまとハウス 代表者 粟野 則夫
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