(平成21年4月号) 第52号
穏やかな温かい日が続いております、桜が咲き、京都では観光客でにぎわっておりますが、お花見には行かれましたか?
今年のシーズンは如何でしたか?
どこも大変厳しいシーズンとなったようです。
【今シーズンの総括】
3月23日の朝日新聞に「仕送りゼロの下宿大学生が8.3%で過去最高」の見出しで出ておりました。親元を離れ、仕送りゼロで下宿する学生が8.3%となり、仕送り5万円未満の学生も2割を超えており、73年以降最高となったとの記事です。今シーズンの学生需要は不況が大学生活を直撃し厳しい状況です。
一方、法人需要がそれ以上厳しい状況であり、ある媒介業者様では法人成約数が昨年の半分に落ち込んだ業者もあったようです。
それに伴い成約賃料も下落しており、T新聞のアンケートによれば70%の業者が、成約賃料が下落したとの回答があったとのことであります。
学生需要の減少と退去の増加は不況が原因でありますが、具体的には「自宅からの通学できる大学を選んだ」「退去して自宅よりの通学に切り替えた」「家賃の高い下宿から安いところへ転居した」等の理由です。
法人の場合は「社宅廃止で退去した」「住宅手当がなくなった」「寮の廃止で1棟ごと退去した」「会社側が転勤をおさえている」「会社が倒産した」「会社を解雇された」「学校卒業生が実家に帰り地元で就職」等の理由です。
逆に、「賃料を大幅に下げた」「初期費用を大幅に下げた」「敷金ゼロ」「フリーレントを導入」「広告料を上げた」等の対策を打った管理業者は成約率が上がったところも一部あるようです。
又、オフィスビル等の事業用物件も当然、不況の影響で全国的に空室率は増加しており大変厳しいのが現状です。
但し、高額家賃から低額家賃への移転・縮小は活発な状況です。
最低、来年一杯は厳しい状況が続くものと思われます。
【総括として】
今年の、傾向は「安・近・少」①入居者は安さを求める、②通勤、通学の近さを重視する、③支出を減少させる傾向が強かった様です。
今後、何らかの対応が必要不可欠であると思われますので、早期に来春の対策を講じる必要があるようです。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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