10月10日に「賃貸住宅フェアー」に行って来ました。今回はそのご報告を致します。
10月9日、10日にインテックス大阪にて「賃貸住宅フェアー2014」が開催され、10日に見学して来ました。
10年程前は東京での開催のみでありましたが、近年は各地で行われるようになりました。
本年は例年通りインテックス大阪で行われ、多くの人で賑わっておりました。
ほぼ毎年参加しておりますが、以前は入居者とのトラブル、苦情、滞納、等のセミナーが多かったのですが、最近の傾向として「空室対策」特にリフォーム、リノベーションのセミナー或いはその種の出展が多くなって来ております。
全109業者の出展に対し、リフォーム、リノベーション等に関する出展は、71業者(リフォーム・リノベ33、設備、建材38)となっておりました。
それだけ、家主様が空室に悩んでおられるのが実情ではないでしょうか。
【リフォーム、リノベーション】
リフォーム、リノベに関するセミナー、展示品の多くはコストを下げて有効な工事を行う為のノウハウ、商品が主となっておりました。
多額の資金を投じてもその資金が一定の期間で回収出来なければ意味が有りません。費用対効果をどの様に考えるのかが大切です。
自分の自宅に多額の資金を掛けるか否かは其々の考え方ですが、収益物件は投じた資金に対し、いかに高い収益を上げて行くかを考える必要が有ります。
来年から始まります相続税法改正により、本年度は多くの新築物件が各所で建築されております。相続税の軽減のためのマンション経営も必要なことですが、その後の20年、30年の運営を考えることの方が重要であると思います。
話はそれましたが、30年~40年前の高度成長期からバブル期に建築された物件が古くなり、新築物件の建築が続く中、古い物件の空室が急増しており今後も空室の増加が続く事が予測されます。
その為、空室対策に関心が強くなり、その対策の一環としてリフォーム、リノベが持てはやされているのが実情の様であります。
【実施前に少し考えましょう】
前述しましたが、工事前に費用対効果を十分に検討した上で実施することをおすすめします。
資金をかけて、最新の設備を導入すれば入居者を早く決める事ができるのですが、投資した金額に見合う家賃が取れるかどうかは不明です。
セミナーのなかで言われておりましたが、「入居者ターゲットを定めて、取れる家賃を決める。そこから逆算して内容とコストのバランスを考える」事がポイントである。
それでは具体的な方法について少しふれておきたいと思います。
多額の資金をかけて改装をしたから高い家賃が取れるものではありません。
収入を増やすことが出来ないのであれば、いかに投資コストを下げるかに尽きると思います。
例えば、現在「住宅セフティネット整備推進事業」(詳細を記載しますと紙面がなくなりますので省略します)の推進がなされておりますが、国の資金を活用して投資コストを抑える方策があります。
又、ダイレクトに工事コストを下げる方法がありますが、工事費用はどこの業者に施工してもらっても同じような費用となりますが、工事内容を変える事によるコストカットは可能です。
25㎡の部屋をスケルトンにして、全改装にすると200万円~250万円程度かかりますが、床を塩ビフロアーにし、壁は塩ビシート、水周りはコーティング等で「見かけ」を重視した工事であればかなり安く上がり、なおかつ工事費を単年度の経費で経理処理でき節税効果があります。
どの様な工事をするのかは、個々のマンションの特徴を生かし、ターゲットをどの様な層にするのかを絞り込み、取組みをするのが重要かと思われます。
その様な観点から今回のフェアーは大変に参考になりました。
【ターゲットを誰にするのか】
趣味が合う人との住まいとして、シェアーハウスがありますが、今回のセミナーでは(ひつじ不動産)の「各地で広がるシェアーハウス成功事例」を聞いてきました。
まだまだ関西圏では進んでいない様ですが、今後ワンルームマンションの空室対策として広がるかも知れません。
自分の部屋を自分好みにしたい人の住まいとして、DIY賃貸が広がりつつあります。未改装の部屋を(壁、床、等を)自分好みのデザイン、材質にして住まいし、退去時には原状回復せずに退去する方式の住まいかたです。
ペットを飼っている方の住まい、楽器を弾く人の住まい、高齢者の住まい。
誰にターゲットを絞るのかを明確にしてリフォーム・リノベを行って行く必要があります。
今回フェアーに行き、一例としてペットの住まいする部屋に改装する場合にフローリングを犬の滑らない床に張り替える必要があると思いこんでおりましたが、床を特殊なコーティング剤でコーティングするだけで「犬が滑らず、傷・汚れが付きにくく、コストが安く、半永久的に使用出来る等」のメリットのある材料も出来ておりました。
いかに、費用対効果を考えることが重要であるかを思い知らされた一日でした。
今回の、フェアーに参加して得るものは多く有ったと思っております。
今後も確り勉強して皆様のお役にたてる会社にして行きたいと思っております。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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