(17年9月号)
台風が次々日本に上陸してきております、幸い現時点では京都に災害が出ておりませんが「備えは怠りなく」!!
さて、9月号では賃貸管理について考えて行きましょう。
「従来の管理形態から新しい管理形態へ」
従来の賃貸管理は入居者を斡旋する仲介業の延長線上で発展をしてきました。これは厳密に言うと、双方代理であり、入居者の立場と、家主側の立場の行為を同時に行っており、厳密に言うと利益相反行為にあたるものである見方もできます。又、管理会社は仲介物件が増えるので、入居者の解約は実は歓迎であると思っている。この様な事がはたして本当にオーナー収益の最大化に寄与しているか,はなはだ疑問であります。
「グローバリゼーションと新たな管理形態の出現」
昨今、SPC法の施工や投信法の改正が行われ、不動産証券化の波が押し寄せてきておりますが、証券化に伴い多くのファンドが設定されテナントビルやショッピングセンター、立体駐車場等に豊富な資金力のあるファンド資金が流入してきており、収益性の高い物件はファンドの手に渡って行く傾向が強い状況です。又、近年はファンドによる物件「買い漁り」による良質の事業用収益物件が減少しており、収益性が低いが収益が安定している賃貸マンションにファンドマネーが目を向けつつあります。
その様な状況の中、ファンド会社は当該物件の管理に関しては素人であり、その物件の収益性を上げてくれる管理のプロに管理を任せるのが一般的です。
その管理のプロたち(「プロパティマネージメント以下PMと言う」は、アセットマネジメント(資産管理)の立場で、物件の「収益最大化」を図る事を目的としている。グローバル化の進展により物件価値が「収益還元法」により決定される状況の中、収益拡大を図ることが最大の目的となっている。
収益とは、物件がうみだすランニングコスト控除後の毎年のキャッシュフローであり、その長期に渡る維持・保全を図ることである。
その様な、管理のプロの出現で賃貸物件の質が急速に向上し、多様な賃貸マンションが出現しつつあり、賃貸物件の競合がますます激化しているのが現状です。
「今後の賃貸管理の方向」
現在日本国内の賃貸マンションの内、オーナーが自ら管理を行っているのが65%程度となっておりますが、今後は上記のとおり管理のプロの出現でますます入居者の確保が難しい状況となることは明白であります。
今後は、所有(オーナー様)と運用(PM会社)が分離し、オーナー様自らが兼業で賃貸経営に当たることが困難な時代となるように思われます。
今後は、オーナー様自ら賃貸経営に関心を持ち勉強して行く必要があるように思われます。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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