(18年7月号) 第21号
暑中お見舞い申し上げます
梅雨があけますと猛暑が待っております、くれぐれもご自愛の程をお祈りもうしあげます。
今回は、長期空室物件を満室に変える手法について考えましょう。
特に、賃貸物件の築年が古い物件、或いは顧客ニーズに合わない等により長期空室になっている物件は、家主様にとって頭の痛い問題です。
そうした入居希望者ニーズに適合せず、長期空室になった不人気物件を人気物件に蘇らす工夫、アイデアについて考えます。
「空室改善手法」
入居率向上の手法は、大きく分けて2つあります。
1) 建物の質の改善(リフォーム等)、ハード面の改善
2) 入居者サービスの付加(付加価値)、ソフト面の増強
以上の2つの視点から記述致します。
「建物の質の改善」
築年数の経過した物件は、顧客ニーズに適合していない物件が多く部屋の一般的な改装のみでは顧客ニーズは満たせないのが実状です。
「建替えはコスト面で」とお考えの場合、比較的にポピュラーな手法に「リフォーム」があります。リフォームによる空室対策には、間取りや設備等を入居者ニーズに合致させること、或いは物件にアピールポイントを付加させるための明確なコンセプトを見い出すことが必要です。
具体的には、ワンルームをファミリータイプ・1LDKタイプにする、或いは風呂・トイレをセパレートにする、防犯上の設備を付加する、カーペットをフローリングにする、広いクロゼットを設置する等々を行う。
建物の表面部分は変わっても内部の各種配管等の劣化による水質等の問題の解消、建物外観を良くする等も必要不可欠です。
以上その物件の環境、立地条件、建物構造等よりその場所の顧客ニーズ合致したリフォームを施す必要があります。
しかし、先日注目する新聞記事が掲載されておりました、大阪西区にある昭和36年築の公社住宅35戸を「入居者の自由な改装を可能にし」募集したところ163件の募集があったとのことであった、改装しないのが良い結果となった皮肉な記事を見て考えさせられ、発想の転換を迫られる思いであります。
「入居者サービスの付加」
今後、入居希望者は前述の建物の質は基より、どの様なサービスを受けられるのかも入居決定の大きな要因になってくるものと思われます。
今後増加する高齢者をどう受け入れて行き、どの様なサービスを付加するのか? 入居者の関心の高い防犯対策を如何するのか? 入居者の満足度を高める為のインテリアデザインを付加する? 入居者が不便と思うことをどの様に解決するのか? 等々を一つ一つ具現化し賃貸管理に取り入れ、入居者サービスを向上させることが必要であります。
一方募集面での工夫も必要であり、場合によっては入居後一定期間家賃サービスを行う、礼金、敷金、更新料をなくす等を考慮することも一考かもしれません。意外と良い入居者が決まるかもしれませんよ。
以上書面の都合上詳細な考えが記入できませんが、何かの「ひらめき」発想のきっかけになればと思います。
今後の賃貸経営は、単なる建物(部屋)を貸すのではなく、ホテルのようにどの様なサービスを提供できるのかが競われる方向にあるのではないでしょうか。
7月20日弊社社員が銀行様主催の研修に参加させて頂く為、お休みとさせて頂きます、宜しくお願いを申し上げます。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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