(19年9月号) 第34号
9月に入っても気温が30度を越える猛暑が続いておりますが、もう少しの辛抱かと思われます、皆様方には健康に十分に留意されお過ごし下さい。
今回の「耳より情報」で34回目となりました、3年近く続けておりますと、様々なお声を頂戴いたしております。概して「参考になる」とのお声が多い状況に大変に嬉しく思っております。
今回より、駐車場のオーナー様にも発送させて頂く事になりました。
何分初めての発送となりますので、宛先、宛名、等々に間違いがあり失礼があるかと思われます。「間違いがあった」「この様な情報は必要がない」等何なりとお申し付け下さい。即是正させて頂きます。
1) 新しい時代のながれ
戦後日本の経済成長は著しく、日本国中物が溢れ、我々の身の回りを見渡しても同様です。戦後の大量生産、大量消費時代の終焉とともに、消費性向の多様化が加速しております。従って、商品は短命で、次から次に新しい商品を市場に送り出す必要があります。
その様な時代に、我々中小零細企業はどの様にすれば良いのか、大変に難しい舵取りを迫られておるのが現状ではないでしょうか。
逆に考えれば、我々中小零細企業は「今後益々多様化し細分化する市場に特化する」ことにより大手企業より有利な立場に立てる。或いは我々の生き残れる道がこれではないのかと思えてなりません。
2)今後の賃貸経営
不動産の証券化の進展に伴い、都市中心部にはファンド物件が供給され供給過多状態にありますが、供給される物件は一般的な万人受けする物件が殆どです。今後その様な物件に対抗する為には、「9割に嫌われても、1割に好かれる物件」を供給することではないでしょうか。
入居者にとって、賃貸住宅、特にワンルームマンションは「仮住まい的な」感覚で入居されます、特に一部の若者は「遊びや個性」を求めて、機能性よりそのことを重視する傾向があります。
コンセプトを提示し、ターゲット(ニッチ市場)を明確にした物件の供給こそが爆発的な人気物件に仕上げる戦略ではないでしょうか。
お金を掛けて、分譲マンションのような物件を供給することも必要ですが、お金を掛けずに、チョットしたアイデアーで個性的で遊び心のある物件を供給することが、個人の賃貸経営に向いた方策ではないでしょうか。
3)具体的事例
昨年の住宅フェアーで、設計士の方がセミナーをされておりました。その話とは、ワンルームマンションの改装の具体例を写真等で示されお話をされており、
部屋の内装全てを撤去し部屋をスケルトン状態にする、壁は一般的なクロス、天井照明は間接照明、部屋の片隅に業務用の簡易なシンクを設置、お風呂は囲いがなく部屋の中にヨーロッパ調の四本足のフロ釜が何となく置いてある程度で賃貸募集すると、4・5組の申込があった事例のお話しがありました。
申込者の方は、デザイナー、写真家等の特殊な業種の方であったとのことですが。これこそが万人受けする物件ではなく、細分化かされた市場をターゲットにした戦略ではないでしょうか。
4)まとめ
先日テレビのニュース特集で、商店街の活性化の戦術として、各店舗がマニア向けの特別な商品を品揃えすることにより、その商店街にしかない商品を求めてマニアが集まりその商店街は賑わっているとのことでした。
今後は細分化され、多様化した顧客ニーズに特化して対応することも一考かも知れません。今後の何かのヒントになればと思います。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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