(平成21年10月号) 第58号
いよいよ秋の清々しい気候となりましたが、何処かにお出かけになりましたか?
「食欲の秋」食べ過ぎには注意しましょう。
今後厳しい時代に突入するであろう賃貸経営について、その対策はあ
るのか? 如何すれば長く高入居率を確保できるのか?悩みは尽き
ません。今回は今後の賃貸経営について考えて見ましょう。
【企業の経営姿勢について】
現代の会社経営は大きな曲がり角に来ているものと思われます。そのことは資本主義への問題提起、経済優先から環境重視、企業から消費者等、明治維新以来の大きな変革期にあると思われます。又、公共事業、医療・介護・福祉・年金・教育・雇用・外交・財政・環境・防衛等の各問題を抱え船出をした民主党政権の責任は重大であり国民の期待は大きい。
個人で言えば、自分だけが、自分の家族だけが、自分の会社だけが、日本だけが良ければいい・・・・・その様な個々の自己中心的な考えが、現在社会を歪めている要因であると思います。今後早急な教育の変革を必要としており、自己中心的な考えを捨て、他人を思いやる精神の育成が急がれます。
その様な情勢下、今後の企業経営はコンプライアンスの順守は当然ながら、社会道徳までも重要視する姿勢が必要であります。
企業倫理ではなく顧客志向へ、利益優先ではなく社会貢献へ、と変革できない自己中心的な企業はいずれ破たんすると思っております。
【弊社の目指すところ】
インタネットの世界は、世界68億の個人を相手に、或いは世界の企業を相手に市場を求めることが出来ます。又大企業に関しては、体力さえあれば世界の企業を相手に市場を世界に求められます。しかし中小零細企業は今後縮小するであろう国内の需要を求めて過酷な競争を余儀なくされます。
その様な一般的な市場(土俵)での競合は値引き合戦の渦に取り込まれることとなります。中小零細企業が生き残る施策は同じ土俵で勝負しないことであると思っております。ランチェスター戦略の市場戦略に弱者の戦い方があります、市場を絞り込み一対一の戦いをすることであります。
弊社はニッチ市場への参入を目指しておりますが、賃貸業も広範囲に亘りますが、その市場の中から狭い市場で深い知識を追求し、大きな付加価値を創造して行く方向を目指しております。
【現在と今後の賃貸住宅市場】
不動産市場は常に変化をしております、特に今後厳しくなるであろう情勢は本「耳より情報」で何度も掲載致しております通りです。
家主様にとって賃貸物件は商品であります。如何に商品価値を高めるか、賃貸経営もビジネスであり、売り上げを上げる努力をする必要があります。
商品価値を上げるためには、短期的な現時点での需要予測ではなく、長期的にどのような商品を造るかを考える必要があります。
「若年層の傾向」
現在の賃貸市場を牽引しているのは、子育て層や、団塊ジュニア層、ポスト団塊ジュニア層でありますが、この世代は豊かな生活に慣れておりライフスタイルにこだわりが強い。このような層は自分の意に反し家賃が安いから住もうとは思わず、逆にニーズに合った住居であれば家賃が高くても躊躇することなく入居すると言った特徴があります。入居者ニーズを捉えた商品を提供すれば、高入居率が維持でき、尚且つ20%、30%増しの賃料でも入居者が集まるのが現状です。
「高額所得層の傾向」
一方、リクルートによる実態調査から、年収200万円未満の場合賃貸住宅派は64.2%、そこから年収が上昇して行くにつれ、持ち家派の割合が増えてくる。ところが、1000万円を超える世帯になると、条件付きではあるが「賃貸住宅が良い」の比率がほぼ半数を占めている。
年収1000万円以上の賃貸派の内、今後も賃貸住宅に住もうと考える理由として「資産価値が下落する可能性がある」「自由に住みかえられる」があり、その様に考えている世帯が過半数に達する。又、その様な層は今後、広さ、設備、仕様などにこだわる割合が高いのが特徴でありますが、ライフスタイルを重視するのは比較的若年層に多いようであります。
「賃貸住宅経営は長期にわたる」
賃貸住宅経営は長期にわたる経営となるために、長期的な予測も大変に重要な要素となります。それに関したデータがあります。国土交通省で行ったアンケート調査によると、今後は賃貸住宅で構わないと言う意識が強くなると言うアンケート調査結果があります。賃貸市場の主役である20代後半から30代は立地条件や、デザイン、インテリアと言った点に価値観を感じております。
現在の持家志向は、40代前半で半数を超え、65歳以上で8割となっておりますが、今後30代が年齢を重ねるにつれ持家志向は減少して行くものと思われます。従って今後は「家が買えない」消極的賃貸派から、「家は持てるが・・」と言った、積極的賃貸派が増加してくるものと思われます。
現在は積極的賃貸派が求める、質の高い賃貸住宅がほとんどありません。
今後は、分譲住宅に匹敵する質の高い賃貸物件を供給すること、又若年層に対してはこだわりのあるコンセプトマンションの供給こそが、今後の賃貸経営における生き残りの要諦であると思われます。
【今後供給すべき賃貸物件とは】
賃貸経営を成功に導く条件は、賃貸物件の立地、環境、特徴等を考慮した特殊な物件が競争力のある商品であると位置づけております。それがコンセプトマンションであります。
コンセプトマンションは稼働率が上がるだけではなく、一般マンションよりも付加価値があり割増家賃も可能な収益性の高いマンションであります。
それでは具体的にどの様な賃貸物件を供給して行けばよいのかを考えて行きたいと思いますが、紙面が限られており、来月号にて掲載させて頂くこととさせて頂きます。
来月号(11月号)を是非お読みください。
今後も皆様方の、お役に立てる情報をお届けいたします。
宜しくお願いを申し上げます。
今後も皆様方のお役に立てる情報をお届け致します。
とまとハウス 代表者 粟野 則夫
宅地建物取引主任者・不動産コンサルタント技能者
ファイナンシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士
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